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Lancia Lunch 2008(ランチア モンテカルロ シリーズ2試乗編)

前回 ツーリング休憩ポイントで ひょんなことから トレヴィVXとモンテカルロを交換試乗会
へと相成ったが いざキーを交換して乗り込む前に
開発コードX1/20である モンテカルロの佇まいをもう一度眺めてみることとしよう!
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霧のパーキングに佇むリアからのショット!
隣に立っている人達の身体の位置からお分かりだと思うが 全高はノーマルでさえ1190mm!
さらに スプリングをアイバッハのスポーツスプリングへ交換してあるこの個体は さらに低い!

ミッドシップを誇示するかのような フラットなリアデッキと両サイドにCピラーを渡す手法は
60年代のDINOやロータス・ヨーロッパが活躍する「サーキットの狼」世代ど真ん中の私には
何とも堪えられない意匠である。
だから コックピットでストンと切り落としたX1/9とか 初代MR2には ちょっとピンと来ないのかも?

そのフラットなリアデッキに膨らみを持たせた下には これまたお馴染みの
フィアット・ツインカムの2Lランプレディユニットが収まる。
私自身 プリズマ1.6ie>デルタHF4WD>トレヴィVX とフィアットツインカムを乗り継いでるので
その微妙な特性や味の違いが分かれば良いな とも思うと同時に 試乗に際して安心でもあった。

Lancia Lunch 2008(ランチア モンテカルロ シリーズ2試乗編)_d0141173_2236295.jpg

これはツーリング出発前に写した画像であるが それにしても斜め後ろからの姿が
本当に美しい!
流石 ピニンファリーナの描いたクーペであるな と思う。
これで全長3815mmしかないとは思えないほど伸びやかで 前後はスパッと切り落とされている。
色も この朱色がかった赤が当時の純正色だそうで その色が見事に再現されている。

少しハの字をかいたリアキャンバーが どっしりと身構えている姿は
リアクォーターの斜めのピラーからルーフにかけての曲線が
背を丸めた獲物を狙う動物のようにも見えなくもない。

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その斜めのピラー部分は シリーズ1ではボディ同色でガラスは無かったが
イギリスでの後方視界の規制のために シリーズ2ではガラスに換えられたとか・・
しかも そのガラス下部は水抜きのため 少し(1cm弱?)下部が浮かせて取り付けてあった。
じゃあ シリーズ1のボディパネルと一体の場合どうしてたんだろう?という疑問は未解決である。

Lancia Lunch 2008(ランチア モンテカルロ シリーズ2試乗編)_d0141173_22361550.jpg

誰もが認める美しさのリア周りとは うって変わって
フロントは 異形ヘッドライトとも相まって 無国籍というか 掴みどころのない表情にも思える。
樹脂製パーツで ノーズ先端を縁取りしたのは
さらに短く見せるためか はたまた締まりを与えるマジックなのか ピニンにしては大胆である。

Lancia Lunch 2008(ランチア モンテカルロ シリーズ2試乗編)_d0141173_22364784.jpg

といった前口上はさておき いよいよ乗り込みます!

低い車高なので ポジションは トレヴィやデルタのアップライトでペダルを踏み下ろすのと違い
足を伸ばして前方に踏みつける感じのポジションで 個人的には苦手ですが意外と良好でした。

しかし エンジンを掛けずに クラッチを踏みつつ シフトポジションを確認してたら
そこそこクラッチも重く 手ごわい感じ。
シフトもすぐ横にあり コクコクと決まり スポーティな雰囲気を盛り上げます! 

いよいよエンジンを掛けます!2・3回のクランキングのあと アクセルペダルをあおると
エンジンが背後で雄たけびを上げました!そう コヤツはミッドシップ・レイアウトなのです。
私は 何を隠そうミッドシップ体験は 友人のビートを30分ほどしか運転したことがありません。

この純正シングルキャブを ウェーバーツインに換装したこの個体は
何ともイイ音を奏でてくれます。しかも それが後ろから聞こえて来るのです。堪らない・・・

で 走り始めようとしましたが トレヴィに慣れた身には
アクセルペダルも重く クラッチも強化なのか 繋がりが唐突で気を遣います。
ただ 一旦走り始めれば 気にならなくなりました。

Lancia Lunch 2008(ランチア モンテカルロ シリーズ2試乗編)_d0141173_2236585.jpg

それよりも 雨と霧で濡れた路面に 借り物のミッドシップ さらに下り坂!
という場面では ハンドリングが余りにクイックで 最初は面食らいました!!
指1本程度の動きで クイクイと向きを換える様は ホントにおっかなびっくりでした。
ホイールベース2300mmと短いのが効いているのでしょうか。
ただ ノーマルはもっと乗用車的とも聞くので
足回りに手を入れたこの車では そのへんが強調されてるかも知れません。

しかし またしても帰り道を 濃霧の中標識を見落とし 曲がるべきとこを真っ直ぐ行き(汗)
同じ間違いをした車達がUターンしたのとすれ違う頃(と言っても大分走った後ですが)には
気付いたのです!
コイツは 私がもう1台普段乗ってる 車高調やらエンジン甚振ったデルタHF4WDのミッド版だと!
そう思えば4駆程の安定感は無いにせよ クイックなステアリングやショートストロークのシフト
重めのクラッチ等々 全てが合ってリズムに乗って来ました!

ただ唯一 サーボの無いブレーキを除いては。。。
ウィルウッドのX1/9用強化キットが そのまま付くとかで 手は入れてあって踏めば効く!
のですが いかんせん普段がサーボ付きのデルタとトレヴィなので そこだけ慣れませんでした。

また慣れて エンジン特性も見えて来ました。私のは加給付きでNAは忘れがちなのですが
3500~4000回転くらいからカムに乗り始めますが クォーン!と吹け上がるというより
フラットなトルクのまま ギュオーと回っていく あのフィアットツインカムの感じでした。
ただ借り物なので 5000回転少々でシフトアップしたので その先は定かではありません。
さらに ウェーバーが奏でる吸気音が とっても豪快で パーシャル付近のロォロロロロロと鳴る
ネコがノドを鳴らすような気持ち良いサウンドが 印象に残りました。

途中で ナビのF君と交代し 助手席に収まりましたが バランス良く曲がっていく様子が
手にとるように腰に伝わって来ます!
しかし 助手席だと 雨で濡れた路面のせいもありますが おっかないですね(笑)。
クイックなステアリングだと 微妙な手の振れも直ぐにダイレクトに反応するので
運転してたら分かってるから良いのですが 隣だと低いシートと相まって少々ドキドキでした。

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最後尾スタートのうえ またしても道を間違えたので オーナーさんを数十分も待たせてしまい
本当に申し訳なかったです。
でも とってもエキサイティングで 久々に興奮した貴重な体験でした。
本当にありがとうございました。この場を借りて 御礼申し上げます。

でも 見てよし!乗ってよし!のモンテカルロは
スペチアーレとしては 本当に良い資質を持ってると思います。
こんなのが我が家のガレージに置いてあって 毎日眺めれたら それはそれは嬉しいですね。
60年代フルビア系FFに行ってしまう前に 一度所有してみたいものですね(笑)。。。

ランチアランチ本番までなかなかたどり着きませんが まだまだ続きます・・

by lancista | 2008-10-14 00:05 | Car life & event

 

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