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Raduno Lancia 西日本(デルタS4 助手席インプレッション編)

前回の 人生初のストラトス助手席体験で 私の脳みそはアドレナリン出まくりだったのだが
同じく ランチア・タクシーと称して 同乗助手席体験を行っていた デルタS4も
かなりの人数をこなし 順番が回って来た!
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しかし コチラもストラトスとは別の意味で かなりの異次元な風貌!
ストラトスは モーターショーで発表されたショーカー「ストラトス・ゼロ」に目をつけたランチアが
次世代ラリー・ウェポンとして 白羽の矢を立て もっと非現実的だったものを
なんとか あれでも現実的・実践的なモノに持っていった作品!

それと違って デルタS4はどうだ!?
最も美しいラリー車と称される ランチア・ラリー037の後継とは思えぬほどのゴテゴテ感!
市販車デルタのイメージを残しながら あとは何でもアリな姿。
鋼管フレーム構造のミッドシップ4輪駆動に スーパーチャージャーとターボの2段加給を備え
サイドウィンドー後方には インタークーラーへ走行風を導く カウンタックも真っ青なダクト!
ラリーモデルに至っては エアクリへ走行風を導く屋根後端の大きなスポイラー風ダクト!

WRC6連勝のデルタ・インテグラーレ・シリーズの最終章 エボのイカツイボディが
コイツの前では おとなしくさえ見えてしまうのだ。
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さあ 斜めに走った分厚いサイドシルをまたいで 乗り込んでみよう!
ドアは ストラトスと違って かっちり閉まった。これだけでも安心感は大分違う。
バケットシートも 大振り過ぎず小さ過ぎず しっかりホールドしてくれる感じ。
エボ2純正の 肩の張り出したRECARO SR2シリーズは HF4WD乗りの私には
肩の部分が苦手なので このS4純正の腰でしっかり受け止めるタイプの方がシックリする。

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ストラトスは 動き始めから軽かったが 車輌重量1200kgとなるS4ストラダーレは
私のHF4WDの車輌重量1190kgと大差ない感じで 違和感や凄みは未だ伝わって来ない。
コックピット後方で唸りをあげようと待ち構えてる エンジン音を除いては・・

ただ 鋼管スペースフレームによる剛性感はもの凄く 市販デルタとは大違い!
たぶん フルロールゲージとかで固めたデルタで やっとS4ストラダーレ位ではないだろうか?

そして 嬉しいのがボルメックス(スーパーチャージャー)の ギャィーンとかギュィーンという
排気音に混ざった音が 私の愛車のトレヴィVXと同じ音なのだ!
音量は ミッドシップで排気管が短く太鼓も少ないS4に軍配が上がるが 音質は近い。

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少し前が開いたので 踏んでもらったが グングン怒涛のトルクで押し出されて行く!
しかし 公園内ということもあり 4000回転手前でシフトアップ。
で 3000回転強にドロップするのだが 全くトルクが細ることなく また押し出されて行く!!

オーナーから事前に聞いていたとおり ボルメックスとターボの切り替え場所が分からない!
かなり注意深く背中と耳に全神経を集中してみたが 途切れや息つく場所は全くない。

私のトレヴィVXも レッド6000回転からなので 5500回転位しか回したことは無いが
スーパーチャージャーが しぼんで行くような素振りは見せないしし
かえって純正の排気系が容量オーバーとなり 5000回転強からエンジンが回りたがらなくなる
といった症状から考えるに S4は排気系も抜けが良さそうだし スーパーチャージャーは
カットオフや 回転感知のクラッチで空回りとかさせずに ずっと回っているのかも知れない!
それなら 段つきや息継ぎもなく 止め処なく加速するのも頷ける。確証はないけど・・

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あと 足回りは全くの純正でも 当然であるが かなり余裕があり
ガッチリした剛性感をもったゲージに囲まれて 深いストロークでしなやかに足回りが動く感じ。
ストラトスで見られたような 激しいキックバックもなく ダンピングを効かせながら
大きく受け止めるので 轍やギャップも 本当に何事もなかったかのように通過して行く!

私のゲージは組んでないが フロント上下 センターブレス リア上下 タワーバーで固めた
HF4WDは ピロアッパーのせいもあるが 限りなくストラトス寄りの足回りマナーだなと実感!
やるなら 一から出直しか 限りなくノーマルで乗った方が良いと打ちひしがれる・・

デルタS4は 市販車デルタと同じようなポジションで座れるせいもあり
ストラトスの様な 狂喜の世界へは こんな公園内ごときでは導いてくれない!
本当の実力を花開かせるには もっとスピードレンジも高く安全な場所でないと
何も起こってはくれないのだ。
そして 今回はターボ加給の炸裂は 場所柄体験出来なかったが そのゾーンを保てば
デルタS4ストラダーレは さらに豹変するに違いない!
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NAのストラトスが 軽さと回転で稼ぐ加速で 回転を落とさぬよう気が抜けないタイプとしたら
コッチのS4は W加給のそれも 主としてスーパーチャージャーのトルクで押し出す
ある意味 横着でも大丈夫な乗りやすさを備えている。事実 公園内で5速まで入ったし・・
ハンドルを握った訳ではないが そのことが安全に早く駆け抜ける
80年代WRCのベース車として 求められていたんだと思う。これでストラダーレだもんな・・
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70年代WRCの覇者ストラトスと 80年代WRCグループB無冠の帝王S4ストラダーレ
両方 助手席に乗せていただけるという幸運に恵まれ 10年間の進歩を眼のあたりに体験! 
どっちが優れてるとか どっちがどうという次元では無いですね。もう好みとしか言えません。

恐るべし グループB 素晴らしすぎです DELTAS4 開発コード038!
オーナーのHさん 本当に素敵な体験させていただいて ありがとうございました。

by lancista | 2008-05-29 16:18 | Car life & event  

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