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クルマナオキ設計ニコハウス見学会(模型&図面編)

同級生建築家クルマナオキ君の設計による最新作 「ニコハウス」見学会ですが
前回のその他編に続き 今回は 模型&図面編です!

建築家に依頼する際の 不安要素のひとつに
どんな家が出来るんだろう? となかなか想像しにくい
はたまた キチンと意志の疎通が図れて 要望が伝えられるだろうか?
ということがあると思います。

皆が皆 図面が読めたり そこから立体となった物を想像する
といった行為に慣れていない人が殆んどだと思うのです。
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そこで 立体を想像しにくいお客さんや 建築家自身も確かめるために
建築模型の出番となるのですが 今回もキッチリ作ってありました。

まず・・



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白一色で作られることも多い建築模型ですが バルサ材と組み合わせることで
白い壁と 木質の部分とを 分かりやすくイメージ出来ます。

ちなみに 我が家ヒダマリハウスの建築模型は 白一色だったので
かなり ユーザーフレンドリーになったようです(笑)

主に床を木質で仕上げ 壁を白で納めるのは
全て木質とすると 木々(もくもく)し過ぎて 印象が重く煩くなるのを嫌うからだそうで
それは クルマ君の今までの住宅全てで貫かれた思想のようです。

そんな クルマ君なりのセオリーは踏まえながらも
キッチン横のパントリー空間は外壁で使われる手法の 下見板張り仕上げとされ
家に中に家がある感じで アクセントになってるのが とっても良く分かります。

キッチン>ダイニング>リビング と続く位置関係や距離感も これでしっかり確認できますね。

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次に 本来なら住宅の表面としたい南側ですが
近隣にある住宅やアパート等との関係から あえて閉じています。

導線となる廊下や階段や 子供部屋前の洗濯物干しスペースを 南側に持ってきて
店舗では 光の安定した北側開口を お店の顔となるウィンドウディスプレイとすることで
お店の商品が紫外線等にやられるのも 防いでいるのでしょう。

住宅は住宅で 南にも店舗駐車場となる北にも閉じて
空中庭園となる中庭に 視線が集まる仕掛け! お見事です。

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その空中庭園となる中庭に伸びる視線も あえて水平ではなく 高低差を利用し変化を付け
さらに 中庭の向こう側 店舗内まで見通せるようにして かなり空間の拡がりを感じさせます。

ここらへんは ヒダマリハウスの特徴(視線のトンネル?編)でも見せた
クルマナオキ君の真骨頂と言える 空間マジックの醍醐味でしょうか!

あと 普段だと非公開なのですが 今回はお許しが出たので(笑)
以下に 主な図面も大公開しちゃいます!
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あえて ひとつひとつ解説はしませんが 写真だけでは分かり辛かった
上下階の関係が これでスッキリと分かるとともに 良く考え抜かれていることが伝わります。

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あと 外からみると 屋根の中心位置がずれてるのが理解できなかったのですが
この家の断面図で 廊下を除いた部分で 均等に割られていることが分かりました。

どおりで 室内に居て 違和感を感じなかったのですね。またしても やられました(笑)

今回のオープンハウスは終了してしまいましたが
この店舗併用住宅のお店「ハートアンドソウル」は 新年1月5日(木)オープンのようです。
出雲方面へお出掛けの際には 寄ってみられてはいかがですが?

ハートアンドソウル(HEART AND SOUL)
〒693-0021
島根県出雲市塩冶町1310-10
TEL 0853-21-5801
OPEN 10:00~19:30 定休日:火曜日

by lancista | 2011-12-24 14:10 | Kuruma-Architect  

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