クルマナオキ設計ナカニワニワハウス見学会(模型編)
途中脱線続きでしたが(汗) 今回をもって 最終回となります。
パートパートでの写真から おおよその察しは付くかと思いますが
全体を俯瞰して見ますと また違った面が見えて来ることと思います。

そこで 建築模型の登場!
クルマナオキ君は 図面が読める施主さんばかりとは限らないこともあり
また 自分と施主と両方で 共通認識を持つ必要もあることから
必ず 建築模型を作成し 双方で確認を行います。
さらに・・

平面図と

グリーンデザイナー Ucolor小池さんによる 綿密な植栽計画の図面!
前ニワの 株立ちのモミジや 奥ニワのヤマボウシを始め
玄関アプローチに施された 造られ過ぎてない雑木林風の計画も見事でした!


改めて 模型と図面を見ますに キッチンの上のロフトに合わせて天井高を1.5階程度に
高くしたリビングダイニングが かなりの開放感を得ていることが分かります。
1階部分の東西に 全開口の窓を開け 芝生とウッドデッキへ接続し開放感を演出!
1.5階部分の南北には 薄めのハイサイドライトを設け 間接光を巧く取り込むとともに
キッチンにあるスイッチひとつで電動で開閉する 通風の窓も設け
自然対流でも 夏季の熱気を巧く排出する仕掛け!
延べ床面積60坪にもなる平屋という贅沢を この上下に変化を付けた空間で
さらに ドラマチックに展開し ここが家の中心であることを 強く印象付けてます。




そのロフトでは キッチン換気扇のダクトを隠す箱がベンチになっていたり



ハイサイドの窓も 横幅いっぱいに開けられており 採光・通風ともに考えられておりました。
通風窓は 対角線上の角に設けられ 排熱にも効率が良さそうです。


ロフトの上からと下から・・

スイッチは 最近製品化されたという デザインの綺麗なものを採用!
でも 慣れないと場所を覚えるのが辛いかも・・
カッコ良さには やせ我慢や努力も必要ですかね。



キッチン後ろには 食品庫も兼ねた小さめの納戸も設けられ
キッチン裏の勝手口の外には バスコート兼物干しコーナー兼外流しもあり
泥付き野菜とかも ここで一旦洗ってから家に持ち込むことが出来ます。

和室の照明は 我が家ヒダマリハウスと同じイサムノグチ!


玄関下駄箱の上の穴は 郵便&新聞受けで 家の中から取り出すことが出来ます。
また 自動車のキーホルダーを無造作に放り込んでおける 鍵ボックスも設置。
我が家も下駄箱の裏に設けてありますが 重宝しています。
あと 見せることに拘った天井梁に仕込まれた照明も 素敵な夜を演出してくれることでしょう。


前ニワの芝生に面した部分の開口部は セランガンバツを使った木製建具で
引き込みには 網戸も仕込まれておりました。これで夏も冬も快適ですね。

てなわけで ナカニワニワハウスの最終回 いかがでしたでしょうか?
この家の特徴は リビングダイニングだけでなく 併設された土間スペースにあると思います。
薪ストーブがその効果を倍増し さらに隣接した芝生庭とデッキが引き立てる!

クルマナオキ君の作品の中でも 最高の組み合わせだと思いますね。
ぜひとも 薪ストーブが恋しい季節に お邪魔してみたいものです(笑)
毎回 クルマナオキ君のオープンハウスに行って感心するのは
毎回 アプローチの仕方が違うということ!似たような作品は 余りありません。
敷地や施主の要望が違うので 当たり前と言えば当たり前ですが
どれだけ 頭の中に引き出しがあるんだろう??? という感じです。
それでいて 視線の伸びやかさからもたらされる開放感とか 外との繋がりとか
スッキリ暮らすための収納の多さ 機能的なレイアウトと回廊性 個室の落ち着き
といった 大切な部分は共通しており レイアウトや見せ方だけが違うのだと思います。
そういった意味で 今回も楽しませていただきました。
ありとあらゆる所の写真だけでなく 図面や模型まで公開を許してくれた施主さんにも感謝です。
ありがとうございました。素敵な暮らしを楽しんで下さいね。
by lancista | 2010-11-03 16:04 | Kuruma-Architect