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トレヴィ ブレーキキャリパーOH(SW4日目 引き取り)

SW最初の3日を家族旅行で運転手を務め SW4日目もツーリングの予定だったのですが
幸い?にも中止となったため この日はゆったりと休養・・

しかしながら トレヴィのブレーキキャリパーOHが終わったよとのことで
夕方 斐川町にある主治医「ワークショップ イモッツェ」さんとこへ 引取りに行きました。
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お盆明け頃から 左リアキャリパーからキィーキィーという音が出ていたのですが
朝の始動時のみの症状だったため しばらく様子を見ていましたが そのうち酷くなり
8月末に入庫させた際 左リアキャリパーを見てもらったところ まず間違いないとのこと。

しかし ここからが大変でした。何が大変かって・・



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ランチア・トレヴィは 当時20数台しか輸入されておらず
同じシャシーのベータクーペとかも 当時の輸入代理店は今は残っていない。
部品商のルートで問い合わせてみても なかなか見つからないとのこと。

こんな時に頼れるのは あの人しか居ない トレヴィを3台乗り継いでいるツワモノ I さん!
恐る恐る電話をしてみると キャリパーOHキットなら 前後とも持ってますよ。
との頼もしい返事。二つ返事でご快諾いただき
部品取りから外した中古リアブレーキパッドと併せて さっそく送ってもらいました。
同じ車に乗る大先輩として いつも頼りにさせてもらってますが
希少車の維持には こういった同好者のネットワークが大事だと つくづく実感しました。

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で 送ってもらった まだ山の残ってる中古ブレーキパッドに交換して 外したパッドがコチラ!
左リアの片側(画像左側)が 編磨耗してました。

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キャリパーOHキットで交換した ゴムのパッキン類も破れており 醜いものでした。

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洗浄前のリアキャリパー。右側が 鉄粉というか錆の付着が凄いことになってます。

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で 全バラして 綺麗に洗浄していただき 組み付けてもらいました。

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せっかくなので 今回 フロントキャリパーもOH!
こちらも ゴムがかなりくたびれてましたので 一緒に頼んでやっておいて丁度良かったです。

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フロントも 全バラしてもらいましたが 何か変だと思いませんか?
そう パッドを押すためのピストンは1つなのに その圧を伝えるシリンダーが2つあるのです!
どうりで パッキンが多い訳ですね。

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現代の普通の車と同じように 1972年デビューのベータシャシーも
ブレーキは 右前と左後 左前と右後 が接続された2系統で
万が一に配管が破れても大丈夫なように X配管となっています。

しかしながら 大ピストンが押す以外に 小ピストンが押すように
フロント同士で もう1系統別回路が組んでありました。
Hainzのマニュアルでも確認しましたが 確かにそうなってます。

当時 まだFFという駆動方式が少ない頃 よりブレーキに負荷が掛かるFFレイアウト故
ランチアが ブレーキに保険を掛けたのでしょうか?
どうせなら もうひとつ別キャリパーまで備えていただければ もうちょっと効くブレーキで
さらに良かったかも知れませんが パッドが倍になるので それも考えものですね。
この後にデビューする プリズマやデルタではそうなってなく 普通のブレーキでしたので
この時代だけの ランチア・ベータ系だけのものと思われます。

フィアット傘下に入ってもなお 先進性というか独自の個性を発揮しようと考えていたのか?
それとも 1972年デビューのベータは 既に合併前から
ランチアで かなりのとこまで進んでいたのか?
興味は尽きませんが 歴史論者でないので これぐらいにしておきましょう。

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併せて カムカバーガスケットからのオイル染みにより プラグホールへオイルが溜まるため
これも I さんからガスケットキットの一部を送ってもらい オイル漏れも無くなりました!

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外したガスケットは 剥がし方も悪かったのでしょうが このように一部がボロボロ!
大事に至る前に 手当てが出来てホッとしています。

同じ車種に乗る I さんのおかげで 今回も何とかなりました。
ここで 改めてお礼を申し上げます。
また いつも面倒な整備を引き受けてくれる ワークショップ イモッツエさんも
引き続きよろしくお願いしますね。

これで 秋の旧車イベントシーズンも 何とか乗り切れそうです!

by lancista | 2009-09-27 20:45 | LANCIA TREVI VOLUMEX  

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