中四国デルタオフ(ハイエナ・ザガート編)
関西の一部デルタオーナー仲間を除いて めったに遭遇しない世にも珍しい
デルタ兄弟車である ハイエナ・ザガートが参加して下さってましたので
オーナーのダイサンの協力のもと 勝手に掲載編と参りましょう!
実のところ 次回 ランチア・ハイエナ・ザガート(Lancia Hyena Zagato)編をお送りします!
と意気込んではみたものの 意外と知らない&家で資料もあさったが ほぼ皆無・・(汗)
と言う状況なので オーナーさんからの指摘で 3日後には別物の内容になってるかも?
まぁ 見たことも遭遇したことも無い!という方々のために 画像中心でお届けします(笑)
まず・・
ハイエナと言えば ザガートデザイン特有の伸びやかなルーフからリアにかけての
クーペラインが特徴ですが 往年のフルヴィア・ザガートの現代的解釈とも言えるこのデザイン!
全高は1240mmと デルタより約15cmも低く
チョップトップ風にも ウエストラインが腰高にも見えますが かなり低いことは確かです。
そして 同時期のアルファロメオSZ(ES30)とグラスエリア全体を共用?しながらも
前後をストンと切り落とした エッジが立ったES30に対して
なだらかに滑らかに フルヴィア・ザガート風にまとめた前後デザインで差別化を図る。
それでいて 動物のハイエナを連想させる 猫科の動物が獲物に飛び掛る前に
背中を丸めて 今まさに飛び掛ろうとする力強さを秘めた 絶妙の張り具合!
これらを デルタの短い前後オーバーハングをさらに詰めたような
全長3990mmの中に凝縮させています。
リアのテールランプは 何か別の車種の流用なのか分かりませんが オーナーさんによると
左右で微妙に違うそうで 手作り感あふれるオリジナルかも知れないとのことでした。
縦型のデルタに対し また 左右をガーニッシュで繋げたES30とも違い
個性を際立たせています。
あと 今回初めて知ったのですが(汗) リアは昔のカニ目よろしく剛性アップのためか
トランクもハッチも無くハメ殺しで 2シーターとなった後部の広大な荷室には
室内からしかアクセス出来ないようです。清いですね。
オリジナルは NASAダクトが吸気用に左運転席前に開いてる アルミ製ボンネットですが
前オーナーがサーキットも走られてたため ラジエーターの熱気を抜くための
さらに巨大なエアアウトレットを備えたカーボン製へと換装され ボンピンで留められてます。
オーナーさんによると 片手の親指と人差し指で軽々と持てるほど超軽量だそうです(笑)。
あと ES30が 積層の厚いFRPでボディが形作られていたのに対し
ハイエナは 昔ながらのザガートを彷彿とさせるアルミが多用され
より手が掛かっていると言えましょう。
とは書きましたが 前後バンパー&左右ドアは分厚いFRPだそうです。けっこう重いかも?
お値段も ハイエナは ES30の倍近い1,580万円と
バブル期の産物と言え そう手が出せるシロモノでは無かったようです。
1992年に発表され デリバリーが開始された頃にはバブル崩壊時期へとずれ込んだため
そのせいか 当初75台が予定されていた生産台数も 一説には23台と貴重この上ないです!
ES30の片側3連のヘッドライトのうち2連を流用 その外側にポジションとウィンカーを備えた
ライト周りのデザインは グリルと相まって フルヴィア・ザガートのフロントの面影を漂わせる。
ただ オリジナルのライトカバーは レースで事故の際 飛んでいったそうで こちらは自作。
オリジナルから型が取れれば もっと近いものが作れるのに!とはオーナー談。
どなたか オリジナルのライトカバーを持っておられる方は 是非コメントをお待ちしてます・・
またナンバーを外せば 横長の開口が6連2段に並んだ 中世の騎士マスク風の部分も
トレヴィのバンパー上にあるデザインモチーフと重なり 随所に散りばめられた隠しアイコンが
色々と重なって 伝統のザガートデザイン それもランチアの と意識の上で繋がる仕掛け!
どこぞの国のレトロフューチャーとは違って 流石デザインの国イタリアならでは 深いです。
あ ちなみにこの個体は後期型だそうで 前期型の開口は4連2段だそうです。
それ以外にも 前期型はライトが同じ並びに 後期型は多少段が付くそう。
標準ホイールも 前期型はテクノマグネシオ 後期型はOZだそうです(オーナー談)。
20数台とハンドメイドならではの個体差と申しましょうか 色々とあるようです(笑)
そして ザガートと言えば!の定番ダブルバブルルーフ!
室内に入れば ヘッドクリアランスの確保といった当初の意味とは関係ないことが分かりますが
そんなことは関係なし に素直にカッコ良いです。
アルファロメオ・ジュリア・スパイダーから流用された?
ドア・オープナーを引き 室内へ乗り込むと・・
デルタに乗り慣れた身には 長いドアが ザガートクーペだと気付かせてくれます。
そこは カーボンが多用されたワンオフ感漂う スペシャリティな世界!
ドライバーの視線は こんな感じなのでしょうか?
ホワイトの文字盤に ハイエナのロゴをあしらった 特別仕掛けのVEGLIAメーターが堪りません!
センターコンソールに目をやると そこにはデルタから流用された3連空調ダイヤルやらスイッチ類
さらにエアコンの吹き出し口もデルタ用?
両サイドにもデルタは1連ですが ハイエナは上下2連で付いてます。
しかし このカーボンのオンパレードにはビックリさせられますね!
幸い内装は無事だったようで オリジナルです。
アルミボディとカーボン内装のおかげもあってか デルタ・エボをベースにしながら
車輌重量は1150kgと 約200kgもの軽量化に成功しています!
と言うのは あくまで雑誌の上での話のようでして 車検証記載は1,350kgとか。
実際に測った訳ではないようですので 真偽のほどは不明です。
あと 馬力もカタログ上は250馬力となってるようですが これも不明。
多少 謎めいた部分があった方が この手の車は興味深いので ここまでと致しましょう(笑)
シートも撮り損ねましたが 往年のシートデザインを 現代風に解釈した素敵なものでした。
こちらも厳密にはオリジナルではなく レカロのSRにオリジナル風を装って張り直されたようです。
デルタのCLUB ITALIAの赤シートを黒くしたような感じだったでしょうか?
天井も上質なファブリックが貼られ シックにまとめられています。
ダブルバブルの膨らみは 考慮されてなさそう???
色々と オーナーであるダイサンからの情報を聞くに付け 雑誌やネットでの記事より
オーナーならではの 細かい情報が やっぱ一番だなと思うのでした。
快く情報開示を承諾いただきましたダイサンへ 改めてお礼申し上げます。
ありがとうございました!
てなわけで 世にも貴重なハイエナ・ザガートのテールを拝みながら ツーリング出来た
今回の中四国デルタオフ会は 目にも素敵で お腹も満足(笑)な充実したオフ会だったのでした。
では次回 皆さんと別れて向かったデザート編へと続きます。まだ続くの?
by lancista | 2009-08-03 22:39 | Car life & event